冬に行う鉢の植え替え

前々回の、鉢のサイズを大きくして植え替える方法、前回の鉢のサイズはそのままで植え替える方法に続き、今回は鉢から株を取り出すことができない場合での植え替えを紹介します。

植え替えの方法 3.鉢から出さずに植え替える

とても大きい鉢の場合、ひっくり返すことや移動さえ難しいことがあります。鉢の上の方が絞られていて口が狭い場合なども鉢から出すことに苦労することがあります。そんな株をむりやり株を鉢から抜き取るのはあまり良くありません。鉢に植えたままで土の一部を更新しましょう。

今回の植え替えでは根の状態までチェックすることは難しいですが、新しい土を加え、新しい根を出させることはできます。

ハニーサックルの鉢植え

今回、例に使うのは、ゴールドフレームハニーサックルです。10号鉢(直径30cm)に植えられているものです。この鉢はプラスチック製なので、移動や植え替えがなんとかできるサイズですが、同じ大きさでも素焼き鉢だと土の重さも加わって、移動さえも結構大変になってきます。

さらに、これ以上のサイズになるとと、無理な植え替えは、かえって株を痛めることもあります。とはいえ、何も手を打たないのではなく、土の一部を入れ替える方法を試してみましょう。

剪定

まずは剪定です。昨年の古い葉がたくさん残っていますし、枝もずいぶん残っています。このまま成長させると、ものすごい長さのツルになりそうです。枝数も多く、絡みやすそうですので少し整理します。

ハニーサックルの剪定 ハニーサックルの剪定

弱い枝や、古い枝も整理してかなりコンパクトになりました。

株の周囲を掘る

ハニーサックルの周囲を掘る

鉢のふちに沿って株の周囲を掘ります。少し深めが良いでしょう。

ハニーサックルの周囲を掘る ハニーサックルの根を切る

根も一緒に切るように土をしっかり掘り取ります。

根が太い場合はスコップで掘るのが難しい場合もあります。こんな、山菜掘り用の道具を使うのも良いでしょう。

山菜掘り

深くまで突き刺しやすく、根も切りやすい山菜掘り用の道具です。

ハニーサックルの株元の土を取り除く

三箇所掘りました。定期的に行う場合、掘る場所を変えるようにすると良いでしょう。

株元に近い部分の古い土も取り除きます。

新しい土を加える

ハニーサックルに新しい土を加える

掘ったところに新しい土を加えます。

土は、あらかじめ肥料や微量成分も含まれているオリジナルハーブ用土を利用します。水はけ、水もちもよく、初心者の方でも使い易い土です。

ハニーサックルの植え替え完了

植え替え完了です。

水やり

ハニーサックルに水やり

たっぷり水を与えてできあがりです。

土をどのぐらい入れ替えるか

このたび、3回にわたる植え替えのレッスンで、鉢のサイズを大きくしたり、同じ鉢で植え替えしてみたりしてきました。ところで、植え替えの時、土はどれぐらい入れ替えると良いのでしょうか。

全部替える

ひどく根詰まりしている場合、また、非常に傷んだ土、コガネムシがたくさん潜り込んでいるような土は全部替える必要があります。ただ、根の負担も大きいですから、剪定も強めに行いましょう。

1/3から 1/4ぐらい

一般的なハーブ、細かい根が多いハーブ、また、小さめのラベンダーやローズマリーの場合、全体の1/3から 1/4ぐらいの土を入れ替えるのが良いでしょう。根が弱い種類もこれぐらいなら安心です。

周囲の土、または、一部分のみ

非常に大きく育った株、また、古くなったラベンダーやローズマリーなどの灌木類の場合、細い根が少ない場合もあります。その時は土を多く取り除くと細い根がなくなってしまうこともあります。一部分のみにとどめておきましょう。

今回使用した材料:
オリジナルハーブ用土,
オリジナルハーブ用土・お得な10リットルサイズ

まとめ

鉢植えで育てる場合、いつかは植え替えをする必要が出てきます。種類によっては春や秋、または夏にせざるを得ないこともあるでしょう。ただ、冬は最も失敗が少なく、安心してできる季節です。

ちなみに、他のシーズンに植え替えをする場合も、同じ方法で行います。ただ、根を大きく減らす場合は、気温が高く、活動が激しい時期は避けたほうが良いでしょう。

また、普段は見ることができない根の状態を知るためにも植え替えはよい機会です。是非チャレンジしてみましょう。


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